突然ですが、みなさんは ナイジェリア に関してどのような印象をお持ちですか?
今回はナイジェリアの歴史を含めた基本情報から、最後はナイジェリアに行ってみたいと思えるようなワクワクする旅行向けの記事を書いてみました。
ナイジェリアってどんな国?
ナイジェリアは西アフリカに位置する国で、アフリカ大陸で最も人口が多い国です。多様な文化、豊かな歴史、そして経済的なポテンシャルを持つ国として知られています。
基本情報
まずナイジェリアに関する基本情報についてまとめました。
場所: 西アフリカに位置し、北にニジェール、東にチャドとカメルーン、西にベナンと接しています。南は大西洋のギニア湾に面しています。
面積: 約92万平方キロメートル。アフリカでは第14位の広さです。この広大な国土は、多様な地形、気候、生態系を含んでいます。
人口: 約2億人を超える人口を持ち、若年層が非常に多い国です。
気候: 大部分が熱帯気候で、南部は湿潤、北部は乾燥しています。
首都: アブジャ。1980年代に建設された比較的新しい都市で、1991年に正式に首都になりました。ラゴスから首都が移されたのは、地政学的な中心に位置し、民族的な中立地としての特性を持つためです。
最大の都市: ラゴス。ナイジェリア最大の都市で、国の経済、商業、文化の中心地です。アフリカ全体でも最大級の都市圏の一つとされています。 非常に高い人口密度を持ち、多くの民族や文化が集まるコスモポリタンな都市です。金融、製造、石油精製、港湾など、多様な産業が存在します。
首都と都市の違い
首都は国の「政府の家」のようなもので、政府の大事なオフィスや大統領や首相の住む場所があります。首都は国の政治の中心です。一方で、「都市」はただの大きな町で、たくさんの人が住んでいて、お店や会社、学校などがあります。首都も都市の一つですが、すべての都市が首都というわけではありません。たとえば、日本では東京が首都ですが、大阪や名古屋など他にも大きな都市があります。
歴史
ナイジェリアの歴史は、多様な文化と複雑な政治的経過を経て形成されました。
ナイジェリアの地域は、古代から多くの異なる民族と文化が栄える地として知られていました。この地域の歴史は、ヨルバ、ハウサ、イボといった多様な民族の王国と帝国の成立と衰退によって特徴づけられます。特にベニン王国やオヨ帝国、ハウサの都市国家群は、商業、芸術、政治の面で高度に発展していました。
15世紀にポルトガル人が到達したことで、この地域はヨーロッパとの貿易の中心地となります。この時期から奴隷貿易が始まり、多くのアフリカ人が新世界へ強制移住させられました。さらに19世紀半ばまでに、イギリスはこの地域に影響力を強め、植民地化の過程を進めました。
1901年には正式にイギリスの植民地となり、北部と南部の保護領が統合され、1914年には「ナイジェリア」として知られるようになりました。この植民地時代は、異なる文化と民族が一つの政治的枠組みに統合されることになり、後のナイジェリア国家形成に影響を与えました。
第二次世界大戦後、ナイジェリアは独立を求める動きが強まり、1960年にはイギリスからの独立を達成しました。しかし、独立後の数十年間は、政治的不安定さ、内戦(ビアフラ戦争)、軍事政権の台頭といった多くの困難に直面しました。
民主的な政府への移行は1999年に始まり、それ以来、ナイジェリアは政治的、経済的な改革を進めてきました。また石油産業の発展は経済の大きな部分を占めるようになり、国際的な影響力も高まっています。
経済
ナイジェリア経済はアフリカ最大の経済の一つで、特に石油産業が国の収入と輸出の大部分を占めています。石油以外にも、農業、製造業、通信、サービス業などが経済の重要な部分を形成しています。近年、政府は経済の多角化を推進し、石油依存の減少を目指しています。しかし、腐敗、インフラの不足、政治的不安定さなどが経済成長の障害となっており、高い失業率と貧困率も大きな社会問題です。
文化
民族と言語
ナイジェリアは250以上の民族が存在し、それぞれが独自の言語、伝統、文化を持っています。最大の民族グループはハウサ族、ヨルバ族、イボ族で、各々が独特の文化的アイデンティティを持っています。
宗教
イスラム教、キリスト教、そして伝統的なアフリカ宗教の三つが主流です。北部では主にイスラム教が信仰され、南部ではキリスト教が広く信じられています。一方、地方部では多くの人々が伝統的な信仰を守り続けています。
音楽とダンス
アフロビート、ハイライフ、フジ、ジュジュなど、ナイジェリアの音楽は非常に多様で独特です。音楽は社会的、宗教的儀式だけでなく、日常生活の中で重要な役割を果たしています。
ダンスもまた、ナイジェリアの文化の重要な部分であり、各民族に独自のダンススタイルがあります。
料理
ナイジェリア料理は、地域によって異なりますが、一般的にはスパイスやハーブを多用し、米、ヤムイモ、キャッサバなどが主食です。有名な料理には「ジョロフライス」や「エグシスープ」があります。
服飾
伝統的な服装は民族によって異なり、色鮮やかな布(アンカラやアソ・オケなど)を用いた服が一般的です。特に、ヨルバ族の「アゴバダ」、イボ族の「イシアグ」、ハウサ族の「ババリガ」などが知られています。
芸術と工芸
木彫り、青銅やテラコッタの彫刻、織物、ビーズ工芸など、ナイジェリアの伝統芸術は多岐にわたります。特に、ベニンブロンズは国際的にも有名です。
世界的にも秀でているもの
ナイジェリアには世界的にも秀でている分野がいくつかあります。
その中でも特に、ナイジェリアの映画産業は「ノリウッド」として知られ、アメリカの「ハリウッド」、インドの「ボリウッド」に次いで年間映画製作数が第3位です。そのユニークな物語と製作スタイルで国際的な注目を集めています。
他にも、上記で述べたように、音楽や石油産業においても世界から注目されています。
ここからはナイジェリアでの観光編です。
旅行者向け!ナイジェリア観光の基本情報
世界遺産
- スクルの文化的景観: スコト地域にあるこの世界遺産は、ナイジェリア北部の伝統的なハウサ建築の素晴らしい例を示しています。
- オスン=オショボ聖林: ヨルバの神オシュンに捧げられたこの聖林は、儀式や祭りが行われるナイジェリアの精神的中心地の一つです。
観光地
- ラゴスのビーチ: ラゴス周辺には、エレコビーチやタルコベイビーチなどの美しいビーチがあります。
- アブジャのズマロック: この巨大な岩は、アブジャの北に位置し、その周辺の自然とともに人気の観光スポットです。
- カノのエミール宮殿: カノ市にあるこの宮殿は、ナイジェリア北部の伝統的な建築様式と歴史を伝える場所です。
食べ物
- ジョロフライス: トマトベースのスパイシーなご飯料理で、ナイジェリアの代表的な料理です。
- ペッパースープ: 様々なスパイスを使った辛いスープで、肉や魚が入っています。
- スヤ: スパイシーな串焼き肉で、屋台などで人気です。
- パウンデッド・ヤム: ヤムイモを潰して作った伝統的な料理で、スープやシチューと一緒に食べます。
お金
- 宿泊:
- 予算ホテル: 1泊あたり約1,500円~4,500円。
- 中級ホテル: 1泊あたり約4,500円〜9,000円。
- 高級ホテル: 1泊あたり9,000円以上。
- 食事
- 地元のレストラン: 1食あたり約150円〜600円。
- 中級レストラン: 1食あたり約600円〜1,500円。
- 交通
- タクシーや公共交通機関: 日々の移動については、1日あたり約500円〜2,000円。
- 観光活動
- 観光スポットの入場料やツアー代: 活動によって異なりますが、1日あたり約2,000円〜6,000円を見積もるのが良いでしょう。
- その他の支出
- お土産や雑費: 日々の予算に追加して、数千円を予定するのが一般的です。
為替レートの変動や季節による価格変動も考慮に入れることが重要です。これらはあくまで一般的な目安であり、個人の旅行スタイルや選択によって変動する可能性があることに注意してください。
やってほしいこと
是非やってほしいことは、市場を訪れることです。地元の市場は色とりどりの商品が並び、地元の人々の生活を垣間見ることができます。または、音楽やダンスを楽しむことです。 ナイジェリアは音楽とダンスが豊かな国なので、ライブミュージックや地元のダンスショーを体験することをおすすめします。
注意事項
- 安全対策: 渡航前に最新の治安情報を確認し、特に夜間の外出や人里離れた場所への訪問は避けましょう。
- 予防接種: 渡航前に必要な予防接種を受け、マラリア予防にも注意しましょう。
- 食事と飲料水: 水はボトル入りのものを飲用し、生ものや屋台での食事は避けるなど、衛生面に注意してください。
- 服装: 宗教的、文化的な背景を考慮し、特に宗教的な場所を訪れる際には控えめな服装を心がけましょう。
- 通信手段の確保: 緊急時のために現地のSIMカードを購入するか、国際ローミングを設定しておくことをお勧めします。
- 英語の基本的なコミュニケーション能力: 英語が公用語ですが、アクセントや表現が異なるため、基本的な英会話のスキルが役立ちます。
具体的なタブー
- 親指を立てるジェスチャー: 日本では肯定や「良い」という意味で使われますが、ナイジェリアを含む一部のアフリカの国々では不適切あるいは攻撃的な意味を持つことがあります。地域によっては、このジェスチャーが侮辱と見なされることもあります。
- 左手での物の受け渡し: 日本ではどちらの手を使っても問題ありませんが、ナイジェリアでは左手は不潔とされる行為に使われることが多いため、食事をするときや物を渡すときには右手を使うのが礼儀です。
- 頭を撫でる行為: 子供の頭を撫でる行為は日本では親愛の表現ですが、ナイジェリアでは特に知らない子供に対しては不適切とされることがあります。
まとめ
いかがでしたしょうか?
この記事を読んで、少しでもアフリカに興味を持ったり、行ってみたいと思う方が増えたら良いなと思います。
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