アフリカにマウンテンゴリラ最大の生息地がある!?アフリカの動物保護についてご紹介!

強み

皆さん、 マウンテンゴリラ をご存じですか?マウンテンゴリラは、国際自然保護連合(IUCN)のレッドリストで「絶滅危惧」(Endangered)に分類されています。

そんなマウンテンゴリラの最大の生息地であり、保護地域がアフリカにあるのです。

ということで、今回はマウンテンゴリラを保護している国についてご紹介します。

マウンテンゴリラの保護地域

世界で最も多くのマウンテンゴリラを保護している国はウガンダです。

マウンテンゴリラの写真 - マウンテンゴリラ

ウガンダでのマウンテンゴリラの保護活動は、世界中から注目される自然保護の成功例の一つであり、その状況は、過去数十年にわたり大きく改善されています。
20世紀中盤、マウンテンゴリラの全世界の個体数は非常に少なく、わずか250頭程度と推定されていました。この危機的な状況を受けて、ウガンダ政府と国際社会は保護活動を強化しました。

保護活動の結果、全世界の個体数は現在では1,000頭以上に回復しています。ウガンダのマウンテンゴリラの個体数は徐々に回復し、2024年時点で、ウガンダにいるマウンテンゴリラの個体数は1,063頭に増加しています。これは2018年に記録された1,004頭からの増加です。この数値は、初期の推定個体数から見ると、顕著な増加を示しています。

保護に至るまでの歴史

マウンテンゴリラの保護に至るまでのウガンダの歴史は、複雑で多岐にわたります。
マウンテンゴリラが絶滅の危機に瀕するようになった主な理由は、生息地の破壊、密猟、そして地域の政治的不安定さです。20世紀初頭、ヨーロッパの探検家がこの地域に到着し、ゴリラの存在が広く知られるようになると、ゴリラは狩猟の対象となり、その数は急速に減少しました。

加えて、人口増加に伴い、農地や住居のための森林伐採が進んだことも、ゴリラの生息地を脅かしました。また、地域の政治的な紛争不安定さも、保護活動に影響を及ぼし、ゴリラの生存にさらなる脅威をもたらしました。

これらの危機に対し、ウガンダ政府は、国際的な支援と協力を得て、1980年代から保護活動を本格化させました。ブウィンディ原生国立公園の設立や、密猟者に対する厳しい罰則の導入など、積極的な保護策が講じられました。また、地域コミュニティの参加を促し、ゴリラ保護が地域経済にも貢献することを示すことで、地元住民の支持を得ることに成功しました。

ブウィンディ原生国立公園 - マウンテンゴリラ
ブウィンディ原生国立公園の看板

またエコツーリズムの発展も、保護活動の重要な要素となりました。観光収入の一部がゴリラ保護や地域コミュニティのために再投資されることで、経済的利益と生物多様性の保全が両立されるようになりました。

これらの保護活動の結果、ウガンダのウンテンゴリラの個体数は徐々に増加しており、絶滅の危機から回復しつつあることが示されています。しかし、依然として病気や生息地の破壊などの脅威が残るため、継続的な保護と管理が必要です。

大切に育てるための方法

DNA登録制度

ウガンダにおけるマウンテンゴリラの保護において、DNA登録制度は特筆すべき革新的な取り組みの一つです。この制度は、個々のゴリラの識別と健康状態の監視を効果的に行うために導入されました。研究者たちはゴリラのDNAサンプルを採取し、それをデータベースに登録します。このデータベースを利用することで、保護区の管理者や研究者は、特定のゴリラの健康状態、遺伝的多様性、さらには繁殖パターンに関する重要な情報を把握することができます。

このDNA情報は、ゴリラの個体数のモニタリング、家族構成の理解、疾病の監視に役立てられています。また、違法な狩猟や密輸の被害に遭ったゴリラがいた場合、DNA分析によってその個体を特定し、必要な保護措置を迅速に講じることが可能になります。

DNA登録制度の導入により、ウガンダはマウンテンゴリラの保護における科学的アプローチを強化し、種の保全と繁殖計画においてより精度の高い情報を提供することができるようになりました。このような先進的な取り組みは、マウンテンゴリラの保護という複雑な課題に対して、革新的かつ効果的な解決策を提供しています。

ゴリラの名付けの儀式

ウガンダでのマウンテンゴリラの保護は、地域の文化やコミュニティの参加を重視したユニークなアプローチを取っています。特に「新しく生まれたゴリラの名前を付ける儀式」(Kwita Izina)は、その象徴的な例です。この年に一度のイベントでは、新生児のゴリラに名前を付ける儀式が行われます。ゴリラに名前を付けることで、彼らを個別の存在として認識し、地域住民や世界中の人々にその保護の重要性を訴えます。

Kwita Izina - マウンテンゴリラ
ウガンダから隣国であるルワンダにかけて行われるKwita Izina

この行事には、研究者、地域コミュニティのメンバー、時には国際的な著名人が参加し、新生児ゴリラに意味のある名前を付けます。これらの名前は、ゴリラの特徴や生まれた背景、あるいは地域の文化にちなんで選ばれることが多いです。式典を通じて、地域コミュニティのゴリラ保護への関与が促進されると同時に、エコツーリズムを通じた経済的なメリットが地域に還元されます。

「ゴリラの名前の付け親式」は、ウガンダの野生生物保護への取り組みを国際社会に示す重要なイベントとなっており、マウンテンゴリラの個体数の増加に大きく貢献しています。このように、文化的な要素を取り入れた保護活動は、ウガンダにおけるマウンテンゴリラ保護の成功の鍵となっています。

ウガンダでは、マウンテンゴリラを観察するためには特別な許可が必要です。ゴリラ追跡は日数や観察者の数が厳しく制限されており、観光の際は事前に調べることをお勧めします。

マウンテンゴリラを保護しているアフリカ諸国

アフリカでマウンテンゴリラを保護している主要な地域は、ウガンダ以外にも以下の二つの国にあります。

  • ルワンダ:ルワンダのヴォルカン国立公園は、マウンテンゴリラの重要な保護地域の一つです。この公園は、ウガンダのビウィンディ・インペネトラブル国立公園と隣接しており、両国にまたがるヴィルンガ山地に位置します。ルワンダは、エコツーリズムを通じたゴリラ保護のモデルとしても知られています。
  • コンゴ民主共和国(DRC):コンゴ民主共和国のヴィルンガ国立公園もまた、マウンテンゴリラの保護に重要な役割を果たしています。この公園は、アフリカ最古の国立公園の一つであり、多くのマウンテンゴリラが生息しています。

これらの地域では、ウガンダと同様に、国立公園の設立と管理、密猟対策、地域コミュニティとの協力、エコツーリズムの推進などを通じて、マウンテンゴリラの保護活動が行われています。ただし、これらの地域はそれぞれ異なる政治的、社会的状況にあり、保護活動にはそれぞれ独自の課題と対応が求められます。

まとめ

いかがでしたしょうか?アフリカについて少しでも興味を持っていただけたら幸いです。

アフリカについてより多く知りたいと思った人はぜひ、他の記事も読んでみてください。

出典:


ウガンダに関する他の記事はこちら:

コメント

タイトルとURLをコピーしました